2012年11月16日金曜日

Bandcampにおけるザ・ストロークスの「ジュリアン・カサブランカス」タグ


前回のエントリーでFriendly Ghostを紹介した際、
その作品につけられた「Julian Casablancas」というタグについて触れた。


ジュリアン・カサブランカスはザ・ストロークスのヴォーカリスト。

2001年に鮮烈なデビューを果たしたストロークスは
そのシンプルかつぶっきらぼうなサウンドで
ガレージロック・リバイバルの大波を引き起こした。

大げさでなく、当時のロック・シーンを一気に塗り替えた存在と言えるだろう。



ストロークスの簡素だがツボを抑えたバンド・アンサンブルは
多くのフォロワーを生み、
その後大ヒットしたアークティック・モンキーズやフランツ・フェルディナンドらも
彼らからの影響を公言した。


一見、ストロークスとは関係ないように見えるFrindly Ghostも、
「Someday」をカヴァーするなど、
ザ・ストロークスから(おそらくは青春期に)多大な影響を受けていたのである。



そんなストロークスのフロントマンであり、
ソロでもアルバムをリリースしているジュリアン・カサブランカス。
Bandcampに彼の名前を冠したタグがあっても全く不思議ではない。



では、Bandcampの「Julian Casablancas」タグには、
他にはどんな作品があるのだろうか。


これがBandcampの「Julian Casablancas」タグのページ。

黒っぽいジャケの作品が複数あるが、
これは1枚のアルバム。

なので、都合7枚の作品があることになる。


まぁ、Bandcampのタグの常で、
「これのどこがジュリアン・カサブランカスなんだ…」
という作品も多い。

リンク切れしている作品もあった。












そんな中、気になったのはマレーシアのソロ・アーティスト、ZidによるカヴァーEP。


ややしわがれているが若々しい声で、
アークティック・モンキーズのアレックス・ターナーなどを想起させる。

カヴァーしているアーティストも
ザ・スミスにストロークス、マッチボックス20と、非常に影響源のわかりやすいチョイス。

ちなみにここでカヴァーされている「I'll Try Anything Once」というのは
ストロークスの3rdアルバムの1曲目「You Only Live Once」のデモ・ヴァージョン。





このマレーシアのソロ・アーティストZid、

オリジナル曲集では使用ギターのモデル名を細かく記載するなど、
無邪気なギター少年のような一面も窺える。


ストロークスへの憧れが過剰な感じのギター・ロックと
唐突に挟まれるチップ・チューン曲が半々で、
うん、何だかよくわからない。

2005年ー2010年に作った曲の総決算ということだが、
その途中で、何かあったのだろうか。




彼はこの他に
ゲーム「ファイナル・ファンタジーⅠ」の戦闘BGMのカヴァーも公開している。

これはもうそのまんまで、ギター少年らしさも全開であり、
まぁ、もう、やりたかったんだろう。うん。いいんじゃないかな。





ゲーム好きなんだなーと思ったら、
このZid、本職はイラストレーター、漫画家らしく
本人のウェブサイトでは様々なイラストギャラリーとともに、
amazon.comで買えるコミックのリンクなども紹介されていた。



絵うめえ!























さて、前回紹介したFriendly Ghostを除けば、
このZidがBandcampの「ジュリアン・カサブランカス」タグにおける
代表アーティストということになる。


うーん。
カヴァーEPはいいと思うんだけど。


いや他のアーティストもいたけど、
他はもっと、うん。



というか、Friendly Ghostは別格だから除くね、
みたいな言い方したけど
Friedly GhostのSoundcloud、フォロワー数、7人だった。








うん。



このように、
Bandcampにおける「Julian Casablancas」タグは、
大体、なんだかよくわからない作品につけられている。