2013年4月20日土曜日

Contact Lensのアルバム『MEDIAFIRE KINGDOM』



「Vaporwave」は、玉石混交、というよりはほとんどがジャンクなので、長続きしません(でした)が、「Vaporwave」のテイストを受け継いだ、ジャンクながらいい音楽も続々誕生しています。
このContact Lensのアルバム『Mediafire Kingdom』もその一つ。

Vaporwaveのタームである意味不明な日本語タイトルこそ無いものの、アーティスト名からも、アルバム名からも、さも適当な匂いがプンプンします。



フリーダウンロード作品として発表された本作は、なんと35曲を収録。さぞかし大長編かと思いきや、ほとんどの曲は展開も少ない、シンプルな1ループ。1分台か、長くても2分台の曲しかありません。


楽曲のトーンも統一されており、ドラムマシンTR-808的なドラムの音色と、アナログな太いシンセの音。
このシンセの音が、何の工夫も無いような音なのですが、太くて気持ち良い音。この音で、シンプルなフレーズを爪弾かれると気持ちよーくて、ダラーと聴いてるうちに、アルバムはすぐに終わってしまいます。

スパイス的に時折挿入される、Vaporwave的な80年代サンプリングもシンセの音とマッチしており、違和感なく溶け込みます。


「音も展開も変化がない」「シンプルかつちょっとダサいフレーズの繰り返し」と、悪い面はいくつも挙げられるのですが、なぜか「それが最高なんじゃん」と言えてしまうアルバム。
「最高の音楽」や「人生の1枚」ではないですが、なぜか憎めない愛嬌があり、気付くとよく聴いていたアルバムでした。

こちらの公式ページの下部「DOWNLOAD HERE =」のリンクからフリーダウンロードできます。